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ニューズレター

NEWS LETTER

JAASニューズレター 2024年1号

JAASニューズレター 2024年1号

 

発行:経営行動科学学会

編集:今井 裕紀・内藤 知加恵(ニューズレター・ホームページ担当理事)

発行日:2024年3月29日

 

このページではニューズレター2024年1号の一部を公表します。全体版は、マイページにログインし、「ダウンロード」からご覧ください(会員限定)。

 

西日本部会報告

西日本部会長 松山一紀(同志社大学)

 

 2024年1月20日(土)に、同志社大学大阪サテライトキャンパスにおいて、日本労務学会関西部会および次世代型組織研究会との共催で、西日本部会を開催しました。東京、名古屋、金沢からもお越し頂き、参加者数は35名でした。

 

 さて今回は、昨年のNHK大河ドラマのタイトルになぞらえて「どうする上司部下関係!?」というテーマで研究会を開催しました。まず、同志社大学大学院の井上澪氏から「人材マネジメントにおける1on 1の位置づけ」というテーマでご発表頂きました。近年流行の兆しを見せている1 on 1ミーティングですが、その導入目的、効果や実際の運用実態などについては、依然としてベールに包まれているのが現状です。井上氏は、1 on 1を真に理解するためには、その背後にある様々なHRM施策との有機的な関連性を踏まえる必要があると主張されていました。

 次に、J.union株式会社専務取締役の淺野淳氏から「被考課者の立場からフォロワーシップの可能性を拡げる~目標と評価への納得感を得るためにできること~」というテーマでご発表頂きました。恐らくどの企業においても、考課者のための訓練や研修は実施されていると思いますが、考課される側、つまり被考課者のための訓練や研修を行っている企業はほとんどないと思われます。目標管理面談に際して、被考課者に対して、何に気を付け、どのようなことを準備しておくべきなのかを伝え、理解しておいてもらうことは、非常に重要なことだと感じました。

 最後に、NPO法人AtoMs代表理事の阪本佳央氏と株式会社きざはし代表取締役の吉田善美氏から「ティール型組織を目指した3カ年の挑戦」というテーマでご発表頂きました。組織に対してホラクラシーを導入すると同時に、個人に対してはキャリア自律研修を施すことによって、組織成員一人ひとりが日常業務を自分事として捉えられるようになっていったとのことでした。ただ、その過程で、こうした取り組みに適応できなかった従業員は、辞めていかざるを得なかったようです。その数は、実に全体の半分にも及んだとのことでした。なお、阪本氏より以前にご発表された際のアーカイブ動画リンクのご提供がありましたので、共有させて頂きます(https://youtu.be/sU7ePnQcAMw)。

 発表の後は、とても活発な質疑応答や意見交換が行われました。普段ですと、フロアからの質問がないために、司会者が間をつなぐということがありますが、今回はその必要が全くありませんでした。とても、有意義な議論ができたと思います。久しぶりの対面研究会でしたので、休憩をとるのを忘れてしまい、参加者の皆さんには大変申し訳ないことをしました。それぐらい良い緊張感が持続していた研究会でした。改めまして、ご発表頂きました皆様、そして参加して下さった皆様に、この場をお借りして厚くお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 

ワーク・ライフ・バランス ワークショップ 開催報告

 

ワークショップ担当 篠原 さやか(愛知淑徳大学)

 

【日時】2024年2月15日(木)13:00~15:00

 

【開催形式】オンライン(Zoom)

 

【企画・運営】篠原さやか(愛知淑徳大学)、大平剛士(大阪商業大学)

 

【参加者】育児中の大学院生、研究員、大学教員8名

 

本学会では、2020年度から、将来の経営行動科学の研究を担う若手研究者(Early Career Researchers:ECR)のネットワーク構築や、研究・教育の能力開発、就職・キャリア形成支援を目的とした活動を行っています。

この度、研究者のワーク・ライフ・バランスをテーマに、研究活動と育児の両立に着目し、育児をしながらどのように研究をうまく進めていくことができるのかについて話し合うワークショップを開催しました。はじめに、参加者の研究と育児の両立に関する悩みや困りごとの共有を行いました。育児中の研究者にとって、研究時間の確保の難しさが共通した悩みのひとつであることが明らかになりました。その後、育児をしながら研究を進めるために、個人、家庭、仕事や組織におけるどのような資源を活用できるかについて、具体例を挙げながら参加者間で意見交換を行いました。

育児中の研究者にとって、ワーク・ライフ・バランスや今後のキャリア形成について、あらためて考える機会になったのではないかと思います。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

 

経営行動科学編集委員会論文投稿支援セミナー 開催報告

 

 経営行動科学副編集委員長 大平 剛士(大阪商業大学)

 

【日時】2024年2月22日(木)14:00~16:20

 

【会場】大阪商業大学 リアクト3階 セミナールーム1・2

 

【参加者数】33名

 

【プログラム】話題提供(約90分)・質疑応答(約30分)

 

【話題提供者】早稲田大学 大学院経営管理研究科 竹内規彦 教授

経営行動科学学会会長、経営行動科学副編集委員長

 

経営行動科学編集委員会は『経営行動科学』への投稿の支援を目的に、本セミナーを開催しました。今回は、当学会会長・経営行動科学副編集委員長である早稲田大学竹内規彦教授に、『経営行動科学』や国内外の学術雑誌への投稿に役立つ様々な話題を提供していただきました。特に、国内と海外のジャーナルでリジェクトされる理由として、理論的貢献や仮説構築、方法論、論文構成、文章や図表などの問題を取り上げ、事例も交えながらご説明いただきました。質疑応答では、複数の理論を統合した仮説構築の方法や良い理論の基準、理論の探し方などに関する質問があり、それぞれ竹内先生にご回答いただきました。参加者からは、「リジェクトされる理由を理解できて良かった」や「理論の重要性を認識できた」などの感想が寄せられました。本セミナーをきっかけに、『経営行動科学』や海外のジャーナルへの投稿がますます活発になることを願っております。最後に、ご登壇いただきました竹内先生をはじめ、ご参加いただきました皆さまに感謝申し上げます。

 

経営行動科学学会 第27回年次大会日程のお知らせ

 

【日程】11月9-10日(土・日)

【場所】大阪公立大学(対面)

詳細が決まり次第、学会ホームページおよび会員あてメールにてお知らせいたします。皆様のご参加をお待ちしております。

 

当ニューズレターの各寄稿文の著作権は執筆者に、その他の部分の著作権は経営行動科学学会に属します。

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